亀さん 活き活きノート

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わたしたちは、心を失ってしまったのか?映画「ミッシング」

限りなく哀しく、愛しくて、優しい物語、映画「ミッシング」

石原さとみさんの、渾身の演技、迫力ある心に響く映画を観ました

監督・脚本𠮷田恵輔さん、ミッシング=見つからない、行方不明

映画の制作にあたり

石原さとみさんは、『𠮷田恵輔監督と一緒に仕事がしたい』と直談判

直談判後、6年の歳月を経て、映画「ミッシング」で実現しました

 

𠮷田監督は、当初『石原さんは華がすごい。僕の映画って地味で・・・

石原さんは「港区臭」がすごくするので、「ごめんなさい」と言った』

「港区臭」とは、東京の港区は高級感がある街、自分の映画は地味なので

華やかな石原さとみさんには似合わない、ということでしょう

 

それから3年後、𠮷田監督から『脚本を書きました』と、連絡が来る

本当に飛び跳ねるほどうれしかった、妊娠、出産を待って撮影に入る

当時の様子を試写会の舞台挨拶で、石原さんは話しておられます

石原さとみさんの熱演

撮影に入る前、石原さんは『自分を壊してください』と、𠮷田監督に言った

自分の「港区臭」のイメージを壊すような、映画にしたかったのでしょう

 

髪の毛が痛む方法を美容院で教えてもらい、髪はシャンプーではなく

ボディソープで洗ってボサボサ、体形も食事で少しふっくらにしました

映画の中では、唇は常に荒れ、髪はボサボサ、メイクも服も質素

自分を脱ぎ捨てた役作りが、この映画を気迫ある作品にしています

映画「ミッシング」

ある日突然、娘の失踪事件が発生、懸命な捜査が続く、駅前でビラを配る

娘の帰りを待ち続ける家族、手掛かりがつかめず、時間だけが過ぎてゆく

世間の関心が薄れていくことに、あせりを感じるようになる

 

家庭では夫婦喧嘩が絶えなく、ネット上では育児放棄だと、ひぼう中傷の標的

いつしか、メディアが求める「悲劇の母」を、演じるようになっていく

それでも、「ただただ、娘に会いたい」という、一心で世の中にすがり続ける

母親は心を失くしてしまったのか? その先に光はあるのか・・・

豪華キャストのみなさん

愛する娘の母親役に石原さとみさん、その夫役に青木崇高さん

地元テレビ局の記者役に中村倫也さん、母親の弟役に森優作さん

かわいい笑顔の失踪した娘役は有田麗未ちゃん、祖母役に美保純さん

そのほか、小野花梨さん、柳憂怜さん、など豪華キャストのみなさん

 

夫役の青木崇高さんは、常に冷静で感情を抑えた背中が、心に響きます

記者役の中村倫也さん、被害者への思いと、テレビ局の方針のはざまで苦悩

やさしさの光を見つける物語

愛娘を必死の思いで探す母親の姿を通して、マスコミの報道の在り方や

SNSでのひぼう中傷など、現代社会に問いかけるテーマでもあります

 

𠮷田監督は『この映画を見て世の中が少しでも優しくなることを祈っております』

石原さんは『私にとって宝物のような作品です。優しい光が必ずあります』、と

本来、誰でも持っている「やさしさ」が、置かれている立場で忘れてしまう悲しさ

多様な情報発信ができる現代、今を生きる私たちが、光を見つける物語です

 

終わって場内を見渡すと、女性が多かったようにおもいます

映画館を出てからも、母親の必死で叫ぶ顔が、目に焼き付いていました

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました