亀さん 活き活きノート

健康は①食事②睡眠③運動④趣味⑤その他を大切に!!

孤独だから人を愛する

今回のテーマは、人間と関わる「生き物たちの生きざま」です

 

地球上には、私たちのまわりに、たくさんの身近な生き物がいます

生き物は人間との関わりの中で、どのようにき、そして、ぬのか

 

環境の変化で減少する生き物たち、人間の都合で殺される生き物たち

孤独に生まれ、孤独に死んでいく、生き物たちはどんな生涯をすごすのか

 

「生き物の死にざま」(稲垣栄洋:著、草思社文庫)の本から

今回はゴキブリウナギホタルの物語です

 

 

ゴキブリ(不死身の「生きた化石」)

 

ゴキブリは、三億年以上も前の、古生代から生きている生きた化石

新石器時代縄文時代には、すでに人類とゴキブリは暮らしていました

 

クロゴキブリは、一度の産卵で20~30個もの卵を産みます

一生に、15~20回も卵を産み、寿命は半年~1年ほどの生涯

 

ゴキブリには、お尻に尾葉(びよう)と呼ばれる、感覚器官があります

わずかな気流の変化を感じ取り、いち早く危険を察知して逃げます

 

また、体を動かす命令系統が分散しているので、頭部が無くなっても

動くことができるが、エサを食べることができないので、餓死してしまいます

 

ゴキブリホイホイなどに捕まったゴキブリは、数週間生きていけるが

身動きがとれないので、もがきながら、力尽きて動かなくなります

 

スリッパを手に、追いかけるのが、かわいそうになります

でも最近は、めっきり、少なくなったような感じがします

 

 

ウナギ(日本へ向かう3,000キロの旅)

 

日本のウナギの産卵場所は、日本から南へ3,000kmも離れた

マリアナ諸島沖の深い海で、途方もない、壮大な地球の旅をします

 

おそらく、産卵を終えたウナギは、役目をはたして、死んでいくのでしょう

卵から孵化(ふか)した稚魚は、黒潮に乗って、5ヵ月もの時をかけ

 

天敵などの危険を乗り越えた、ウナギだけが日本の岸にたどり着けます

日本に着くころには、シラスウナギと呼ばれ、全長5~6cmの幼魚

 

シラスウナギは、日本の川をさかのぼり、ゆっくりと成長していきます

ウナギは、成長するのに5~10年以上もかかります

 

成長したウナギは産卵のため、はるか彼方のマリアナ諸島沖をめざします

日本で食べられているウナギは、99.7%シラスウナギを捕獲して

 

養殖されたウナギです、ウナギはいまだに、完全養殖が実現していません

ウナギの最期は、マリアナ諸島沖での産卵後か、我々人間の鰻丼になるのか

 

土用「丑の日」(7月30日)の鰻丼のウナギは、遠くマリアナ諸島沖から

やって来たウナギかも、感謝をして、命をいただきましょう

 

 

 

 

ホタル(ある夏の「こぼれ蛍」の孤独)

 

ホタルは、夏から翌年の春ころまでの、幼虫時代を水の中で過ごしたのち

5月ごろに岸にあがり、土の中にもぐってさなぎになります

 

そして、さなぎから羽化して空へ飛び立つ、ホタルの見ごろは6月ごろ

ホタルは、いっせいに羽化することで、天敵が食べきれない状態をつくります

 

ホタルは、オスメスプロポーズするために、幻想的なを放ちます

オスは、いっせいに点滅をくりかえし、足並みをそろえて点滅します

 

メスは、オスとは同調せずに、オスが光を消したときに、メスが光ります

オスは、メスにアプローチするために、メスを目がけて降りてきます

 

この様子が「火垂(た)れる」と呼ばれ、「火垂る(ホタル)」の語源です

ホタルが、すむような小川が少なくなり、段々と減り、あまり見なくなりました

 

 

一方、環境の変化などで、羽化する時期を間違えた、季節外れのホタルを

「こぼれ蛍」と呼びます、メスと出会うチャンスがない、孤独な存在です

 

こぼれ蛍は仲間を知らず、ほかのホタルを見ることもなく、死んでいきます

こぼれ蛍は孤独で寂しいです、かわいそうです・・・

孤独はひとりではない、愛する人がいる

すべての生き物は、孤独に生まれて、孤独に死んでいく

生まれるときも、死ぬときも、孤独な存在である

 

※自分が孤独だと感じたことのない人は、人を愛せない。

 (瀬戸内 寂聴さん)

 

 

♪ ひとりでも 私は 生きられるけど ♪

♪ でも だれかとならば 人生は はるかに違う ♪・・・

 

中島みゆきさんの『誕生』の歌詞です

そして、最後に ♪ 生まれてくれて Welcome(ありがとう)♪・・・

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました